フルカラーハッピストアで取り扱うハッピは全て、ポリエステル100%の生地を使っています。
それは、美しいフルカラー印刷を実現するため『昇華プリント』という方法で生地を染めているからです。
昇華プリントはポリエステル製品にしか行えない特殊なプリント方法なのです。
■昇華プリントとは
昇華プリントとは、昇華インクを使ったインクジェットプリンターで印刷をする方法です。
昇華インクは高温(約180℃~200℃)で揮発し、色素がポリエステルと化合することで染色する染料のことです。
熱をかける前は色褪せたようなくすんだ色ですが、高温によって化学変化した後には目を見張るような鮮やかな色に変わります。
この現象を『発色』と呼びます。
昇華プリントには2種類の印刷方法があります。
・ダイレクト昇華プリント
ポリエステル生地に直接昇華インクを吹き付けて印刷する方法です。
インクの定着や浸透を補助するための特殊な糊剤で加工された生地にしか、ダイレクト昇華プリントを施すことはできません。
印刷が完了した生地を、発色機(昇華に必要な温度と圧力をかける機械)に通すことで昇華インクが発色し、生地に色が定着します。
・昇華転写プリント
転写紙と呼ばれる昇華転写専用の紙に、左右を反転させたデータを印刷します。
印刷された転写紙の印刷面とポリエステル生地(前処理は不要)のプリント面を合わせ、転写機(昇華に必要な温度と圧力をかける機械)に通します。
転写紙から揮発した昇華インクが生地のポリエステルと化合し、染色されます。
昇華プリントの特徴として、ポリエステルの繊維そのものを染める方法ですので、擦ったり引っ掻いたりしてもインクが剥がれる心配が無いことが挙げられます。
また染めているので、薄い生地であれば裏側まで色が抜けます。
昇華インクには白色がありませんので、デザインの中の白い部分は生地の色を使います(つまり何もプリントしない部分が白になります)。
■昇華プリントのメリット
昇華プリントはとにかく印刷が美しく、フルカラー表現に最適の印刷方法です。
写真やイラスト、グラデーションなどを鮮明に再現できるので、デザインの幅が広がります。
フルカラーハッピストアでは、ハッピを『メッセージを伝えるためのメディア』と考えています。
商品のPRや、企業自体の宣伝など、着用したスタッフさんが動く広告塔となり、お客様にメッセージを伝えるのです。
そのため、より鮮明でより美しい印刷が可能な昇華プリントは、フルカラーハッピの製造に最適なのです。
また、版や型という『プリントの為に必要な元』を作る必要がありませんので、少ない枚数でも安価に作成することが可能です。
■昇華プリントのデメリット
ダイレクト昇華プリントの場合、生地に直接吹き付けたインクが100%完全に昇華し切るわけではありません。
その若干残ってしまったインクが雨や汗などで流れると、接している他のものに色が移る可能性があります。
この現象を『移染』と呼びます。
移染は、買ったばかりのデニムなどでもよくある現象ですが、ダイレクト昇華プリントでも同様です。
ただし、昇華転写プリントであれば、移染の可能性は極めて低くなります。
フルカラーハッピストアでは、全てのフルカラーハッピを昇華転写プリントで製造しておりますのでご安心ください。
■まとめ
着心地や吸汗性などを重視する場合は綿生地の方が優れているかもしれませんが、昇華プリントはポリエステルにしかできません。
しかしフルカラーハッピストアでは、ハッピを販促物や広報アイテムの一環として考えておりますので、よりインパクトのある綺麗なプリントを重視しており、それを叶えるため、昇華プリントが可能なポリエステル製のハッピを作っているのです。